浴室の換気扇プロが教える簡単掃除方法!

お風呂の掃除をする時に、浴室の換気扇の掃除まではなかなか手が出せない、という人が多いのではないでしょうか?天井や壁の高いところに付いているし、部品を外すのも難しそうだし、なんて。実は浴室の換気扇というのはホコリが溜まったり、湿気でカビが生えたりしやすいところ。そのままにしておくと浴室の換気効率が悪くなり、異臭の原因になったり、浴室が汚れやすくなったりしてしまうので定期的に掃除する必要があるんです。
でも浴室の換気扇の掃除って自分でするのは大変そうだし、やっぱりプロに頼むべきなの?そうお思いの方のために、今回は意外と大事な浴室の換気扇を、自分で簡単にお掃除できる方法を伝授したいと思います!

浴室の換気扇掃除をする前に種類を知ろう

・天井についている

浴室の天井についている換気扇はシロッコファンといいます。細長い板状の羽が輪になって取り付けられているもので、集合住宅や浴室の壁が屋外に面していない戸建て住宅によくつけられています。天井や壁の中に配置したダクトを通して排気を行うため、外壁から遠く、屋外に面していないところにも自由に設置でき、風の影響を受けないのでマンションの高層階に設置することもできます。
暖房・乾燥機能付き換気扇にはシロッコファンが使われています。天井に埋め込む形のものが多く、見た目がすっきりとしていて騒音が少ないのが特徴です。

・壁についている

浴室の壁についている換気扇はプロペラファンといい、扇風機の羽のようなプロペラ状の羽根をもつ非常にシンプルな形の換気扇です。外壁に面した壁に設置され、吸い込んだ空気をダクトを通さず直接外に排気します。戸建て住宅によく使用されていますが、外部と繋がっている壁面にしか取り付けられないため、風の影響を受けやすく、高層階には設置できません。また風量によっては回転音が大きくなることも。しかしパワフルで高い排気能力があり、お値段もリーズナブルであることが多いです。

浴室の換気扇掃除種類別取り外し方

・シロッコファン

シロッコファンは、換気扇表面のカバーをまず取り外す必要があります。換気扇カバーはスプリングで引っ掛けて止められているものが多いので、換気扇カバーに指をかけ、そのまま下に引くと10センチほど下に下がります。そしてカバーの両サイドにあるV字型のスプリングを内側につまみながら下に引っ張り、片方ずつ外していきます。これはメーカーによって取り外し方が異なりますので、まずは取扱説明書を見ながら外すと良いでしょう。ネジで停められている場合は工具が必要ですし、カバーが外せなくなっているタイプの換気扇だと、掃除ができない場合があります。
換気扇カバーが外れたら、換気扇内部をネジ止めしている部品を外してファンを取り出します。これは手で外せるものと、工具を使わなければならないものがありますので、懐中電灯などで照らしながらよく見て外していきましょう。

・プロペラファン

プロペラファンはプロペラの周りにカバーやフィルターがあればそれを外します。大抵手前に引くと簡単に外せますが、わからない場合は取扱説明書を読みましょう。カバーやフィルターが外れたら、片手で羽根を固定し、もう片方の手でファンの真ん中にあるネジを反時計回りに回します。ネジを回しきったら手前に引っ張るとファンが外れます。

・暖房・乾燥機能付き換気扇

暖房・乾燥機能付き換気扇を外す手順はシロッコファンとほぼ同じで、まず外側のカバーを外します。そして内側についているフィルターを外し、中のファンを外します。しかし暖房・乾燥機付き換気扇は普通の換気扇に比べて構造が複雑であるため、ものによってはフィルターまでしか外せないようになっており、それ以上の部品の取り外しができないものがあります。メーカーの取扱説明書をよく読んでから掃除に取り掛かりましょう。

・取り外す時の注意点

取り外すときの注意点としてはまず第一に、ケガや感電の危険があるため、必ず換気扇のスイッチとブレーカーを切るようにしましょう。次に、浴室換気扇は湿気の多いところにあるものの、精密機器なので本体に水をかけたり、洗剤を直接吹き付けたりすると故障の原因になります。必ず洗剤をしみこませた布などで拭き掃除するようにしましょう。取り外して洗った部品はよく乾かしてから本体に戻すように。そして最後に、中性洗剤を使用すること。アルコールやベンジン、研磨剤入りのクレンザーなどを使った場合、変形や変色、傷が付く恐れがあります。

浴室の換気扇を掃除する前に用意すること

・洗剤・道具を用意する

用意する道具に特別なものは必要ありません。中性洗剤(お風呂用・キッチン用どちらでも)と、使い捨てできるボロ布や雑巾を数枚、古い歯ブラシやスポンジでOK。金属のタワシを使うと傷が付いてしまい、そこに汚れがたまりやすくなるので使用しない方が良いでしょう。

・つけ置きできる容器を用意する

外したファンをつけ置きするために、大きめのバケツやたらいを用意しましょう。

・ホコリが排水に詰まらないように用意する

落としたホコリが排水溝に詰まるのを防ぐために、排水溝には髪の毛を集めるためのネットやフィルターなどを付けておきましょう。最近は100均などでも手軽に手に入りますね。

・マスク・眼鏡も必要

換気扇の内部はホコリやカビがいっぱいです。マスクや眼鏡をして、ホコリやカビが目や口に入るのを防ぎましょう。部品を扱う際に手をケガしないように、ゴム手袋をはめておくこともおススメします。

浴室の換気扇を外せたら実際に掃除しよう

・ホコリを落とす

カバーとファンを外したら、外した部品についているホコリを掃除機で吸い取りましょう。水洗いをするとホコリがへばりついて取れにくくなるので、必ず乾いた状態で行うこと。換気扇本体も掃除機でホコリを吸い取ります。

・洗剤を塗布

外したファンを、中性洗剤を入れたバケツやたらいに入れ、つけ置きをして洗剤と汚れをなじませます。軽い汚れだと5分くらいでも良いですが、汚れがひどい場合は1時間ほど置いておきます。
カバーは洗剤を染み込ませた布でよく拭き、水拭きをして仕上げます。換気扇本体も中性洗剤を付けた布で拭き、次に水で濡らした布を固く絞って、洗剤が残らないように何度も手で触ってぬるぬるしていないか確認しながら拭きます。

・水洗い

つけ置き後、こびりついていた汚れをスポンジでこすり落とします。羽根が重なっているところなどは歯ブラシを使って掻きだしましょう。汚れが落ちたら、水できれいに洗い流します。

・拭き上げ・乾燥

カバーとファン、換気扇内部を乾いた布で拭き上げ、よく乾燥させます。水気が残っていると故障の原因になるので注意しましょう。

・換気扇を元に戻す

全ての部品がきれいになり、完全に乾いた状態を確認してから取り外しと逆の手順で取り付けていきます。ファンを取り付けた後は必ずファンを手で回して動作確認をしましょう。スムーズに回らなず、つっかえるような感覚や異音があれば取り付け方が間違っている場合があります。ファンがスムーズに回ることを確認してから、カバーを取り付けましょう。
全ての部品を取り付けたら、ブレーカーを戻して完了です。

・掃除する時の注意点

換気扇は天井や壁の高いところにあります。部品を外したり内部を掃除するために、脚立やイスを用意することがあるでしょう。浴室は滑りやすいので、滑ったり脚立から落ちたりしないように気をつけて掃除を行いましょう。また、外せないようになっている部品を無理に取り外そうとしないようにしましょう。無理に力を加えると、破損や変形の原因になります。メーカーの取扱説明書をよく読んでから掃除に取り掛かることをおススメします。
浴室の換気扇をこまめに掃除することは、換気扇の寿命を長持ちさせることにもなります。ホコリが溜まりすぎると異音や故障の原因になりますし、換気扇に大きな負担を与えてしまいます。換気扇の機種によって掃除できる部品や頻度は違ってきますが、換気扇カバーは週に一度、ファンや換気扇内部は3ヶ月に1度を目安に掃除しましょう。