主婦に人気のお仕事、ハウスクリーニング。毎日のお掃除を行っている主婦ならば、経験を活かして仕事にしてみたい!という方もいるのではないでしょうか?
実は、ハウスクリーニングは、経験や資格がなくても、日々の業務を通して腕を磨いていける、門戸の広い仕事と言えます。本当に資格はいらないの?逆にどんな資格があるの?どんな仕事があるのか?を細かくご紹介しますので、参考にしてみてください。

1.ハウスクリーニングの仕事。家事代行とは違う?

・ハウスクリーニングとは?

ハウスクリーニングとは、掃除の専門事業者が家に来て、自分ではなかなか掃除しにくいところや手の届きにくいところも含めて、家中まるごときれいにしてくれるサービスのことです。
例えばフローリングをピカピカに磨いてくれたり、エアコンのフィルターを掃除してくれたりもします。浴室や水回りのカビ、キッチンのレンジフードの油汚れなども徹底的にきれいにしてくれるのです。
ただ、単純に見た目をきれいにしてくれるというだけではなく、フローリングなどをいつまでも長く清潔に使うことができるという点もハウスクリーニングの大きなメリットです。 自分で行う掃除とは違い、洗剤の使い分けや、業者専用の道具の使用で、短時間で思った以上の「効果」を得ることができます。

また、ハウスクリーニングには大きく分けて3種類あります。
①賃貸物件の退去時に借主が行うハウスクリーニング
借主は、住んでいる間に生じた汚れをきれいにしてから、家(部屋)を貸主に返す義務があります。引っ越しなどで掃除に手が回らないときにハウスクリーニングの業者に掃除をお願いすると便利でしょう。よごれたまま貸主に返すと、敷金からクリーニング代をひかれる場合があります  
②家事代行として行うハウスクリーニング
共働きの人や、小さい子供がいるひとなど、掃除だけでなく家事もお願いすることができる業者がいます。    
③オーナーが次の人へ貸す前に行う空室ハウスクリーニング
賃貸物件のオーナーが、部屋を探している人へ部屋を綺麗に見せようとするためのハウスクリーニングです。また、次に入居する人が生活に支障ないように補修するとこも含まれいています。  

・ハウスクリーニングと家事代行の違い

家事代行は、依頼人のお困りごとに合わせて幅広い作業を依頼することができるので、何をしてもらうかは依頼者とスタッフが相談しながら決定していくことになります。できることが多岐にわたる分、各作業については大まかに決めることも多く、依頼内容は不明確になりがちです。スタッフは、プロというよりも家事の得意な主婦といった場合が多く、作業も専門の道具などは使わずに、各家庭にある洗剤や道具を使って行います。仕上がりも、普段の掃除よりも綺麗に仕上げてもらえ、こまめに依頼しやすいかもしれません。そのため、作業料金もお安めになります。 

一方ハウスクリーニングは、お掃除のプロが自宅に来て掃除をしてくれます。専門の器具や洗剤を持参して掃除を行うので、仕上がりは完璧です。水回りを徹底的に綺麗にしたい!、新築のような完璧な仕上がりをのぞむ、といった方にはハウスクリーニングがおススメです。料金は、家事代行よりも高くなります。 

2.ハウスクリーニングの資格とは?

・ハウスクリーニングの資格とは?

ハウスクリーニングの資格は、「ハウスクリーニング技能士」という国家資格があります。
全国ハウスクリーニング協会が主催している国家資格になります。全50問のマークシート方式の学科試験と、以下の7つの実技試験に合格すると、ハウスクリーニング技能士としての資格が得られます。

実技試験の内容
①レンジフードの洗浄・・25分
②ダイニングチェア(布)クリーニング・・10分
③ステンレスの油汚れ落とし・・10分
④五徳の油汚れ落とし・・10分
⑤ビニルクロスの汚れ落とし・・8分
⑥磁器タイルの汚れ落とし・・8分
⑦フローリング床の傷補修・・10分

学科試験、実技試験ともに60%以上の正解が合格ラインで、特に実技試験は7つの課題のうち1つでも得点が60%を割ってしまうと不合格となります。 受験資格は1週間に24時間以上で3年以上の実務経験が必要になるので、受験の際には注意しましょう。ちなみに、実務経験とは正社員だけでなくパートやアルバイトとして働いている人も含まれます。

・ハウスクリーニングの資格がなくても仕事はできる

ハウスクリーニングを仕事にする上で、働き方はもちろんですが、資格の取得が必要かどうか気になりますよね?
先に結論を言ってしまうと、医師免許や弁護士資格と違って、ハウスクリーニングの資格がなくても、仕事をすることは可能です。ハウスクリーニングの開業手続きさえすれば、個人で開業することができます。 
ただ、資格を持つことで知識を得ることができる上にお客様からの信頼度は格段に上がるでしょう。ハウスクリーニングにおいて、お客様からの信頼はとても大切になりますし、次の仕事の獲得にもつながっていきます。そのため、より安定した仕事を手にすることができますし、報酬面でもより高いレベルになります。
転職や就職に有利な資格となりますし、自分で独立開業するにしてもこの資格を持っているかどうかは、営業力を高めるためにも大事なポイントとなります。ですが、単に知識を持っているだけでは不十分で、色々な住宅を清掃していき、ノウハウをしっかり学ぶことも必要な仕事です。

3.ハウスクリーニングを仕事にするには?

・フランチャイズに加盟する

ハウスクリーニングで独立して仕事をするのに、一番手軽なのがフランチャイズに加盟することです。そのメリットとして、フランチャイザーとなる会社の持つネームバリューと信頼を得て仕事をすることが挙げられます。ハウスクリーニングの仕事は、家の中に入って行う作業のため、スタッフが信頼できるかどうかということがとても大切なポイントとなります。また、技術や経営のサポートをしてもらえることも含め、フランチャイズに加盟することはメリットが多いと言えます。
しかし、一方でフランチャイズに加盟することにデメリットもあります。フランチャイズに加盟するには、初期費用や月々のロイヤリティ(フランチャイザーの名前を使用する利用料)を支払う必要があり、経費がかさみます。このロイヤリティは、最低でも3万円ほどで高くなると月に15万円ほどかかる場合もあります。また、フランチャイズによっては途中解約できないケースもあるので、フランチャイザーの契約形態を比較して慎重に会社を選ぶ必要があります。

・ハウスクリーニングの会社に就職する

大手企業の従業員になって仕事をするのも一つの手です。正社員からパートまで、自分のライフスタイルに合わせて仕事を行うことできます。仕事をしながら、社員から技術を学ぶことができ、毎月決まった収入を得ることができるのが一番のメリットです。掃除の仕事が好きで、安定して仕事を続けたい人に向く働き方と言えるでしょう。
ですが、ある程度仕事や収入の安定性はありますが、わざわざ脱サラしてまでハウスクリーニングの会社に入る人は少ないかもしれません。つまり、独立開業している人のように、頑張った分だけ収入が増えるわけではない、ということがデメリットと言えます。将来独立開業をすることを目標に、数年の勉強のためにハウスクリーニングの会社に入って仕事を覚えるという人が多いでしょう。

4.まとめ

家がある限り必要とされる、ハウスクリーニングの仕事。そして、いわゆる「手に職をつけられる」ことのできる仕事とも言えるので人気の高い職種です。スキルを磨いていけば、生涯にわたって職を全うでき、仕事をする上で大きな武器になります。汚れていた部屋が綺麗になったところを見るなど、自分のスキルや成果が目に見える仕事なので、毎回やりがいを感じることができるでしょう。
ハウスクリーニングの業界は、拡大傾向にあります。ハウスクリーニングの需要は高く、家電量販店などの大手企業の参入も続いています。質の高いサービスを提供するために、高い技術を持った人材の確保が困難になっていることが今後の課題とされています。
仕事の仕方や、資格の有無など、自分に合わせた働き方をきっと見つけられるはずなので、ぜひ色々な情報を集めてみましょう。