マンションはたくさんの住人が共同で生活する居住空間です。ですので、衛生環境をよく保ち、安全で快適に過ごせるように清掃する必要があります。マンション清掃は、マンションの美観を高め、価値を高めるために欠かせません。マンション清掃をすることで、修理や修繕の時期を延ばすことができたり、新規入居者を増やすこともできます。
しかし、『マンション清掃』と言っても、清掃内容は多岐に渡り、様々あります。全てを業者に依頼すると、かなりの費用が掛かってしまうので、通常は『日常清掃』と『定期清掃』の二種類を組み合わせて管理していきます。その違いや相場を知って、マンションを清潔に保てるよう、参考にしてください。

1.マンションの日常清掃と定期清掃とは?

・マンションの日常清掃とは

日々の汚れの除去などを中心に、清潔な環境を維持する清掃のことを指します。マンションに管理人や管理会社が入っている場合には、この日常清掃をお願いしている場合もあるでしょう。
毎日の清掃から、週に数回の継続的な清掃をすることで、マンションの美観を維持して清潔感を保つことができます。日常清掃をすることで、様々なメリットがあります。例えば、共有スペースの清掃は必須です。階段やエレベーター、エントランス(入口・玄関)などを綺麗にしておくことで、住人は快適に過ごせるだけでなく、建物自体が長期的に保守メンテナンスされ、資産価値が長持ちします。プロへ日常清掃を依頼すると、清掃に関する知識や経験を持ったスタッフが作業をするので、内容や時間も効率よく済ませることができます。また、普段気づかない『汚れやすい場所』や『集中して清掃した方がいい場所』を提案してもらえることもメリットと言えるでしょう。

・マンションの定期清掃とは

定期清掃とは、日頃の日常清掃では落としきれない汚れや、普段手が回らない箇所の清掃、床のワックスがけなど時間経過で汚れてしまう場所などの清掃を指します。専用の資材や業務用洗剤を使用することにより、落ちにくく頑固な汚れを除去することで、日頃のメンテナンスをしやすくすることができます。建物に汚れがこびりついている状態だと、日頃のお掃除がとても大変になってしまうだけでなく、よごれたまま放置すると素材が劣化して危険な状態にもなりかねません。適切な定期清掃を行っておくことで、もし設備が劣化して交換工事を行う、なんていうことになっても低コストで抑えられる可能性もあります。
定期清掃は、一か月に一回から二か月に一回程度の頻度で行うことが望ましいです。ただし、定期清掃で頑固な汚れを除去し綺麗になったとしても、日常清掃をすることが大切です。汚れを蓄積しないようにコツコツと清掃することが大切です。

2.マンションは清掃する必要がある?

・どこが汚れている?

『日常清掃』の清掃区分
・階段、てすり清掃、エレベーター内の拭きあげ、
・集合ポスト、玄関のゴミ拾い、共有通路ゴミ拾い、駐車場及び駐輪場のゴミ拾い
・自動ドア拭きあげ、掲示板の整理、蜘蛛の巣除去
・フロアの掃除機がけ、モップ掛け

『定期清掃』の清掃区分
・通路、階段、エントランスの高圧洗浄、ポリッシャー掛け、ワックスがけ
・照明の清掃、交換
・高所ガラスの清掃
・敷地内除草
・排水管、浄化槽の清掃

・どんな汚れ?

・エントランスや階段などのフロア
マンションのエントランスや階段部分によく使われているクッションフロア。耐水性に優れ、掃除やお手入れがしやすいのが特徴です。クッションフロアの表面は塩化ビニルという樹脂でできていて、その下には発泡層があります。表面の塩化ビニル部分は、水分を吸い込まないので、簡単な汚れは日常清掃で簡単に落とすことができます。日常清掃では、表面のゴミを掃除機で吸ってから固く絞ったモップなどで水拭きします。日常清掃で取り切れない汚れは、黒ずみやカビなどがあります。薄めた中性洗剤で拭き取れない汚れは、専用の薬剤を使い早めに清掃する必要があります。

・集合ポストや玄関など共有部分
玄関などの共有部分には、土ぼこりや砂、落ち葉などが溜まりやすくなります。特にポストには、雨水も入ってしまったり郵便物も汚してしまいかねません。定期的にゴミを集めたり掃き掃除、拭き掃除をする必要があります。また、不必要なチラシや郵便物が溜まってしまったり、床に散乱してしまっていることもあります。適切な専用ゴミ箱を設置したり、ゴミは各自で捨てるようポスターを張ったりするのも効果的です。

・自動ドアや窓
自動ドアや窓には。土や泥汚れだけでなく、手垢も付きやすいばしょです。日常清掃では、ガラス部分に洗浄液を付けて洗い、スクイージーというワイパーで水切りをします。仕上げに、マイクロクロスで残った汚れをふき取ると、ガラスはピカピカに仕上がります。

・敷地内の芝生
一階部分に居住している人や、共用の庭があるマンションも多いでしょう。落ち葉拾いや芝刈り、水やりや雑草の除去などの煩雑な作業があります。また、蜘蛛の巣などの昆虫駆除や、動物の糞尿などもマンション管理には必要となってきます。

・壁面部分
最近では、マンションの外壁には耐久性の高い素材が増え、光触媒などのセルフクリーニング機能のある塗料も人気があります。ですが、毎日雨や風にさらされている外壁にはどうしてもホコリや排気ガス、サビ、カビ、コケ、雨水などの汚れがついてしまいます。外壁の汚れを放置してしまうと、見た目が悪いだけでなく、外壁内部の劣化につながってしまうこともあります。外壁の劣化が進むと、耐久性が落ち、変色や日々割れを起こし、雨水の侵入など劣化が進行してしまいます。そうならないために、定期清掃が必要になります。外壁清掃には、高圧洗浄を利用することが多いです。

3.プロにお願いしよう!マンションの日常清掃と定期清掃の相場は?

・日常清掃と定期清掃の相場は?

アパート・マンション専門業者
(三階建て、10世帯、ワンルームマンションの場合)
①月1回の清掃・・月額5000円~
②月2回の清掃・・月額8000円~
③月4回の清掃・・月額14000円~

・業者の選び方は?

清掃業者はたくさんあって、どのように選べばいいか分からない!という方も多いでしょう。確かに、清掃業者はたくさんありますし、ホームページを見ても、サービス内容や価格、評価などが詳しく分かりづらかったり、その中からマンションに合った業者を選び出すのは難しいことです。そんな時は安い業者に依頼しがちですが、そこが本当に信頼できる業者かどうか見極めることが大切です。マンションの清掃業者は、居住者のプライベートな空間に入っての作業になるため、『信頼できる業者』を選ぶ必要があります。その信頼できるかどうかを見極めるポイントの一つとして、運営年数が参考になります。長く営業している業者は、それだけ長年サービスを提供しているいるということでもあり、多くの信頼を得てきたと言えます。また、スタッフの人数もチェックしたいポイントです。数多くのスタッフが在籍している業者は、それだけ需要があると言ことでもあり、会社の信頼にもつながっていきます。まずいくつかの業者をピックアップし、内容を精査するためにも見積もりを依頼しましょう。金額だけでなく、スタッフの対応なども確認できると良いでしょう。

4.まとめ

いかがでしたか?
マンションの共用部分を清掃することで、建物の美観を維持することで、入居者が気持ちよく過ごすことができます。また、防犯上の効果も期待することができます。マンションは、居住者が満足して入居していくことが最も大切です。マンションの清掃に業者を入れると料金がかかってしまいますが、建物自体や設備も長持ちして、結果的に経費を削減することにもつながっていくと言えます。マンションに合った業者を選び、見積もりを取ってみることから始めてみましょう!