洗濯を終えたばかりなのに洗濯物が嫌な臭いがする・・、洗濯物に黒いゴミのようなものが付着している・・、そんな場合には洗濯槽が汚れているのかもしれません。そんな時には洗濯槽クリーナーを使うことで、汚れやカビを除去することができます。ですが、洗濯槽クリーナーには、塩素系・酸素系・重曹など様々な種類のものがあり迷ってしまう方も多いかと思います。それぞれの違いやどのように使い分けるのかをご紹介していきます。
1.洗濯機の汚れとは?
・洗濯機の汚れの種類は?
洗ったばかりの洗濯物に、黒いぴらぴらしたものがこびりついていることはありませんか?洗濯機の汚れは、目に見えるものと見えないものがあります。汚れの種類や、それぞれに合った洗剤や掃除法をご紹介します。
①カビ
汚れをエサとして、洗濯槽の中だけでなく裏側、洗剤投入口、うち蓋などに発生します。洗濯機内は湿気が多いため、洗濯機の蓋を占めっぱなしにしたり、濡れた衣服を入れっぱなしにしてしまうと、カビが繁殖しやすくなります。
洗濯槽に生えるカビは、湿度が70%以上、温度が20度~40度ほどで大量発生します。実は風呂場以上にカビが発生しやすい場所である洗濯機。洗濯槽の周りの凹凸のある場所に特に湿気がたまりやすくカビが生えやすくなります。
②洗剤の残りカス
粉タイプの洗剤を使用している場合は、溶け残りが石鹸カスとしてこびりついてしまいます。
洗剤を入れれば入れるほど汚れが落ちると思っている方もいるかと思いますが、それは間違いです。使用する水の量によって洗剤や柔軟剤の量は決まっています。溶け切らなかった洗剤が洗濯物や洗濯槽に残ってしまいます。洗剤や柔軟剤の使用規定量は守って使用しましょう。
③水垢
水道水に含まれているカルシウムなどのミネラル成分が乾いて蓄積したものが、石のように固まってしまったものです。石鹸カスと一緒になってしまうと、さらに頑固な汚れとなってしまいます。しっかりと洗剤が流れているとしても、水分が残っているところが乾燥することを繰り返すと固まって水垢ができてしまいます。
・なぜ洗濯機は綺麗に見えるのに、洗濯物がにおう?
湿気の多い梅雨時期、洗濯したばかりの衣類が嫌な臭いがすることはありませんか?その原因はずばり「雑菌」です!洗濯物がカラッと乾かずに、水分を含んだ状態で時間がたってしまったり、汗や汚れが洗濯によって落ちきらなかったことで雑菌が繁殖し、生乾き特有の嫌な臭いが発生してしまいます。
雑菌は、湿気を好むため、脱いだばかりの汗をかいた服を洗濯機内に放置することで、嫌な臭いが発生してきます。汗をかいた衣類は、通気性のよいカゴの中に入れるなど工夫をしましょう。
最近では、「部屋干し用洗剤」なども販売されています。そのほとんど中に酸素系漂白剤が含まれているので、購入するときには確認してみてください。ただし、塩素系漂白剤の入った洗剤は漂白力が強いので、色柄物の衣類には使わないように気を付けた方がよさそうです。
また、風呂の残り湯を使った洗濯にも注意が必要です。風呂の残り湯には雑菌が多く含まれているため、そのお湯を使って洗濯をすると嫌な臭いの原因につながりやすいです。洗濯で「洗い」は残り湯を使ってもよいですが、「すすぎ」は必ず水道水を使うようにしましょう。
・汚れをそのまま放っておくとどうなる?
洗濯機が汚れていると、洗濯したばかりの衣類から嫌な臭いがすることがあります。綺麗に洗いあがらないストレスがあるばかりか、体にも悪影響を及ぼす可能性があります。部屋干しをするとカビの胞子が部屋中に広がり、カーテンや壁紙などに付着してしまうことで、更にカビが生えやすい部屋になってしまいます。カビや雑菌のせいでアトピー性皮膚炎になったり、空気中にも舞いがってしまうため喘息などのアレルギーにもなってしまうため注意が必要です。
2.洗濯機用クリーナーの種類別特徴と使用頻度
・塩素系クリーナーとは
殺菌効果がとても強いのが特徴です。汚れを溶かしだして落とすことができるので、1か月に一回使用することで、洗濯槽を綺麗な状態で保つことができます。雑菌の繁殖を抑える効果があるので、部屋干しの洗濯物の臭いも気にならなくなります。塩素系クリーナーは塩素臭がありますので、臭いが気になる方や小さいお子さんがいるご家庭には向かないかもしれません。また、「まぜるな危険」とパッケージに書かれている通り、ほかの薬液や洗剤と混ぜると危険です。気を付けましょう。
商品名としては、「キッチンハイター」や「カビキラー」などが有名です。
・酸素系クリーナーとは
酸素系の洗濯槽クリーナーは、汚れが溜まってしまった洗濯槽の掃除に使用するとよいでしょう。アルカリの性質で汚れを緩め、発泡する泡で汚れをはぎ落とすため、こびりついた汚れを綺麗に落としてくれます。
数時間浸け置きをしたり、浮いてきた汚れを取る手間はありますが、塩素系のような臭いや刺激が少ないので、臭いがほとんどなく安全性が高いのが特徴です。半年に一度程度の頻度で使うのが効果的です。
液体タイプと、粉末タイプがあります。注意点として、ドラム式洗濯機では構造上洗濯槽クリーナーの発泡した泡が吹きこぼれやすくなるので、使用できない洗濯槽クリーナーもあるようです。商品名としては、「オキシクリーン」が人気です。
・重曹とは
アルカリ性の重曹には、酸性の皮脂汚れやヌメリ汚れを中和して落とす効果があります。重曹は、エコな洗剤としてよく知られていますが、肌やの刺激が少なく環境にも優しいことがメリットです。また、価格が安いのでこまめにお掃除をすることができます。ただし、その分洗浄効果が弱いため、溜まってまってこびりついた汚れには向きません。重曹を使う場合にはこまめなお掃除をおすすめします。
3.洗濯機のお掃除方法は?
・洗濯機のお掃除方法は?
塩素系クリーナーの掃除方法
①洗濯槽内に50度のお湯を満水までためる
②ためたお湯に塩素系クリーナーを投入する(余裕があれば3時間以上放置すると効果的)
③標準コースで洗濯、すすぎ、脱水を行う
④洗濯槽内に汚れがあれば、再度すすぎ、脱水する
酸素系クリーナーの掃除方法
①ゴミ取りネットをはずし、50度のお湯を満水までためる
②ためたお湯に酸素系クリーナーを投入する
③標準コースで5分洗濯をし、そのまま6時間置く
④浮いた汚れを網ですくい取り、すすいで脱水する
⑤洗濯槽内に汚れがあれば、再度すすぎ、脱水する
重曹の掃除方法
①ゴミ取りネットをはずし、50度のお湯を満水までためる
②ためたお湯に重曹2カップを投入する
③標準コースで5分洗濯をし、そのまま一晩置く
④浮いた汚れを網ですくい取り、すすいで脱水する
⑤洗濯槽に汚れがあれば、再度すすぎ、脱水する
・洗濯機は毎日の洗濯後のケアで汚れを防止しよう
洗濯が終わった後にすぐに蓋をしめてしまうと、洗濯槽内に湿気がこもりカビや雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。完全に湿気が取れ乾燥するまでは蓋は開けておきましょう。
洗剤や柔軟剤を入れすぎると、溶け残ったものがカビや雑菌の繁殖の原因となります。洗剤や柔軟剤は多くいれても洗浄力は変わりません。規定の量を守って使用しましょう。
汚れた衣類を洗濯機に長時間入れっぱなしにするのこともカビや雑菌の繁殖の原因となります。脱いだ衣類は洗濯カゴに入れ、洗う直前に洗濯機に入れるようにするとよいでしょう。
4.まとめ
一見綺麗に見えても、私たちが知らないだけで内部はとても汚れている洗濯機。洗濯槽が汚れていると、洗濯物が綺麗に洗えないだけでなく、嫌な臭いもしてしまう上に健康被害まで起こしてしまう可能性があります。
カビや雑菌、汚れを撃退するために、ご家庭に合った掃除方法や洗剤を使って正しく簡単に掃除をしましょう!